一般的に、慰謝料の支払方法は銀行振込みが多いです。
高額な慰謝料を現金で運ぶと盗難や紛失などのリスクが高まるため、銀行振込みの方が安全性が高いと考えられています。
銀行振込みと手渡しのそれぞれのメリット・デメリットってなんだろう?
銀行振込みの場合のメリット・デメリット
銀行振込みの場合は、金額の過不足が起きることがなく、取引履歴(ご利用明細)によって支払いと受け取りの記録が残ることがメリットです。振込みの事実を証明するものがなければ、相手方(請求者)から受け取っていないと主張される可能性もあるため、取引履歴(ご利用明細)の保管を忘れないようにしましょう。また、直接会う必要がないので、両者の精神的負担も軽減されます。
対して、銀行振込みの場合は、振込み手数料が発生してしまうことがデメリットです。慰謝料を銀行振込みとする場合は、振込み手数料をどちらの負担にするかについて、予め決めておくことが通例です。手数料を相手方(請求者)の負担としてしまうと、入金されるべき慰謝料の金額から差し引かれて、本来の金額と誤差が生じてしまうため、慰謝料を支払う方が振込み手数料を負担する場合が多く見受けられます。
手渡し支払いの場合のメリット・デメリット
慰謝料を現金手渡しにて支払う場合は、両者が直接会ってその場で慰謝料のやり取りをするため、その日限りで解消できることが現金手渡しのメリットです。また、現金手渡しは振込の履歴が残らないため、慰謝料の件を配偶者に秘密にしている場合には、現金手渡しでの支払いの選択肢もあるでしょう。
対して、現金手渡し場合は、高額な慰謝料を現金で運ぶことでの安全性に欠けること、相手方(請求者)と会わなければならないことがデメリットです。現金手渡しにて支払うには、安全にお金を受け渡せる環境が必要です。喫茶店など多くの人が立ち入るような騒がしい場所では落ち着いて示談書の取り交わしや慰謝料の支払いが行えませんし、盗難の危険性も高まるでしょう。また、直接会うことにより両者の精神的負担が高まります。加えて、現金手渡しにて慰謝料を支払う際には、銀行振込と異なり記録が残らないというデメリットもあります。そのため、必ず慰謝料を支払ったことを証明するために示談書(合意書)や領収書の交付を行うようにしましょう。示談書や領収証は慰謝料を受け取った、支払ったことを証明する意味もあるため、交付後もお手元にて保管してください。
最後に
不倫の慰謝料を請求された場合、ご自身で対応することになると直接相手方と連絡をとることになり、お互いが感情的になってしまい、まともな話し合いができず、余計にこじれてしまうリスクがあります。他方、交渉を弁護士に依頼した場合、相手方とのやり取りや交渉を弁護士が代わりに行うことになるため、ご自身で相手方と接触する必要がなくなります。また、不倫をした方本人でなく弁護士が相手方とやり取りをするため、相手方が感情的にならずに、冷静な話し合いができます。加えて、弁護士が介入することで相手方に対して適切な法的主張を行うことができるため、交渉を有利に展開できるようになります。
相手方との交渉の結果、慰謝料額や支払い期限などについて合意ができた場合、法律のプロである弁護士が示談書を作成することになりますので、後にトラブルにならないような適切な示談書をつくることができます。
当法律事務所では、全ての弁護士が不倫慰謝料問題に注力しております。不倫慰謝料の減額や免除に強い弁護士をお探しの場合はお気軽にお問い合わせいただき、当法律事務所の無料相談をぜひご利用ください。