後遺障害の認定を受けないと基本的に後遺障害に関する賠償金は貰えません。
また、後遺障害の認定を受けられたとしてもどの等級になるかによって得られる賠償金の額は大きく変わります。
それでは、適正な後遺障害等級認定を受けるためには、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。
適正な後遺障害等級認定を受けるためにポイントとなる点は、以下の2つです。
適切な治療・検査を受けること
例えば、交通事故直後に全く通院をしていない期間があったり、通院の頻度がバラバラであったりすると、そのことが原因で後遺障害認定を受けられないことがあります。

また、診察の際に医師に訴えていた症状が日によってバラバラであったり、治療中の症状が後に説明する後遺障害診断書に記載の症状と異なるものであったりすると、そのことが原因で後遺障害認定を受けられないことがあります。
さらに、後遺障害認定では画像所見(レントゲンやMRIの検査結果)や神経学的所見(神経学的検査の検査結果)が重要視されます。
必要な検査を治療中(特に治療初期)に行っていなかったことが原因で後遺障害認定を受けられないこともあります。
これらのことを踏まえ、治療中においては、以下のことに気を付けるべきであると思います。
- 定期的に病院に通い、同じ頻度で通院を継続すること(できれば週2、3回以上)
- 自覚症状を診察の際に具体的に医師に伝え、診断書に記載してもらうこと
- 同じ症状が事故後から変わらず継続していることを医師に伝え、診断書に記載してもらうこと
- 治療初期にMRIやレントゲン、神経学的検査などの必要な検査を受けること
適切な後遺障害診断書を作成してもらうこと
後遺障害認定は、加害者側の自賠責保険会社に後遺障害認定の申請を行い、自賠責保険会社側で審査をしたうえ、後遺障害の等級に該当すると判断された場合に受けられます。
そして、後遺障害認定の審査は書面審査ですので、申請の際に提出する後遺障害診断書の内容が非常に重要になります。
後遺障害診断書は、症状固定になった時点で医師に記載をしてもらうことになりますが、その書き方が原因で後遺障害の認定を受けられないことが非常に多いのです。
医師にどのような書き方で後遺障害診断書を作成してもらえばよいかについては、詳しくは「後遺障害診断書について」というページをご覧ください。

適正な後遺障害認定を獲得するためには、できるだけ早期に弁護士からアドバイスを受け、適切な治療を行い、適切な後遺障害診断書を作成することが重要です。
当事務所では、交通事故直後から交通事故被害者の方にアドバイスを行っておりますので、遠慮なくご相談いただければと思います。