離婚の種類
「離婚」とは夫婦が婚姻関係を解消することをいいますが、実は離婚には種類があることをご存知でしょうか。離婚は、成立するまでの流れによって協議離婚、調停離婚、審判離婚、判決離婚、和解離婚、認諾離婚の6種類に分けられています。

離婚をする上では検討すべきことがたくさんあります。そもそも夫婦双方が離婚に同意しているのか。未成年の子がいる場合は、その親権者、養育費、面会交流はどうするのか。財産分与や年金分割、夫婦が別居している場合には婚姻費用について等、お金に関しても検討が必要です。
これらの検討事項について夫婦間の話し合いで合意に至らなかった場合、裁判所の介入のもと調停という手続きに進み、それでもなお合意に至らない場合、最終的には訴訟を行うことになります。このように離婚成立までには様々な段階があり、どの段階で離婚が成立したかによって種類が分けられているのです。
協議離婚
協議離婚は夫婦間で話し合い、離婚届を役所に提出し、それが受理されることで成立する離婚です。離婚全体の割合でみると若干の減少傾向ではありますが、依然として9割近くを占める離婚手続きになります。また、協議離婚は6種類ある離婚の中で唯一家庭裁判所が関与しない方法になります。


離婚にあたり取り決めるべきことは様々ですが、協議離婚の成立に最低限必要な確認・検討事項は2点のみです。“夫婦双方による離婚の合意”及び“離婚後における未成年の子の親権者決定”、以上2点を満たしたうえ、離婚届を提出し受理されれば、協議離婚が成立します。この手続きの手軽さが、協議離婚が選ばれる大きな理由でしょう。
ただし、上記はあくまで最低限の必要事項です。離婚後の問題発生を避けるためには条件を詳細に話し合い、その内容をまとめた離婚協議書を作成すべきでしょう。さらにその離婚協議書を公正証書にしておけば、万が一後にトラブルが発生した場合でも対応しやすくなります。
調停離婚
調停離婚とは、協議離婚が成立しない場合の次の段階として、家庭裁判所への申立により、当事者に加え男女1名ずつの調停委員を交えて話し合いを進める離婚方法です(離婚調停を担当する裁判官、調停委員2名でその離婚事件を担当する調停委員会を結成します)。調停期日では待機室を利用し、相手と顔を合わせずに進行することが可能であり、調停委員を挟むことで第三者視点のアドバイスを得られるというメリットがあります。
1、2ヶ月に一度ほどのペースで数回調停期日行った後、お互いが離婚条件に納得し合意すれば調停離婚の成立となります(ケースによっては調停委員会より解決策の提示がなされ、当事者双方がその離婚条件に合意することもあります)。調停離婚が成立した場合は10日以内に離婚届等の提出を行い、合意に至らなかった場合は不成立として調停が終了します。


審判離婚
審判離婚とは、調停がわずかな離婚条件の違い・対立により不成立となった際、調停が不成立となったものの子の生活状態等に関する理由により早急な解決が求められる場合等において、裁判所が離婚を成立させるべきだと判断した場合に、裁判所がその判断や離婚条件を提示するものです。提示された離婚条件を当事者双方が認めた場合には審判離婚が成立し10日以内に離婚届等を役所に提出します。



しかし、当事者は、どちらからでも審判の告知から2週間の間異議を申し立てることができ、相手方から異議がでた場合は理由を問わず直ちに審判が失効し、離婚問題は裁判へ進むこととなります。
裁判における離婚
離婚裁判は離婚調停や審判において離婚が成立しなかった場合に最後に行う手続きであり、離婚裁判を経て必ず何らかの決着がつくこととなります。


当事者一方が家庭裁判所に訴訟提起することで手続きが開始し、書面の提出や口頭弁論と呼ばれる裁判期日にて主張・反論を行い、自身の主張・反論を裏付ける証拠を提出し、それらをもとに裁判官が判決を決める流れです。裁判は、基本的に一か月に一度程度の頻度で行われます。



離婚裁判を行う場合、判決によって離婚問題に決着がつくと思われている方が多いかと思います。しかし、実は裁判離婚は判決による解決以外に2つの離婚方法があるのです。裁判で成立する離婚方法について、判決離婚、和解離婚、認諾離婚の3種類を説明いたします。
判決離婚とは
判決離婚とは、離婚裁判において、民法に定められた離婚理由(法定離婚事由)に該当するとして、裁判官が原告の離婚請求を認める判決を言い渡し、それが確定することで成立する離婚方法です。
和解離婚とは
和解離婚とは離婚裁判の判決前に当事者が和解し離婚する方法です。
裁判所から勧められた和解勧告等をうけ当事者が合意すれば裁判上の和解が成立します。和解が成立すれば、和解調書が作成され、その時点で離婚が成立となります。
認諾離婚とは
認諾離婚とは離婚裁判において被告が原告の請求を全面的に認め離婚に合意することで成立する離婚方法です。
被告の請求認諾により認諾調書が作成された時点で離婚が成立します。認諾調書にも和解調書同様、確定判決と同一の効力が認められています。
終わりに


本記事では離婚成立までの段階にもとづく6種類の離婚方法について紹介いたしました。
離婚にあたって取り決めるべきことは多く、様々な段階の離婚方法があるように話し合いが長期にわたることも少なくありません。何を検討すればいいか、後にトラブルにならないためにはどのようにすればいいか、ご不安になられる方もいらっしゃるかと思います。
弊社は離婚問題をメイン分野の一つとして多く取り扱っております。もしお悩みでしたら是非一度東京弁護士法人へご相談いただければと思います。
