共同親権になったら養育費はどうなる?2025年時点での最新情報を弁護士が解説

2026年までに改正民法が施行されることにより、これまでの「単独親権」制度に加えて、日本でも「共同親権」制度が導入される見通しです。

この法改正により、離婚後の親権のあり方は大きく変わろうとしていますが、それに伴い「自分たち夫婦に共同親権が認められた場合、養育費はどうなるの?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

今回は離婚問題を専門としている弁護士の立場から、共同親権とは何か、制度の現状や今後の見通し、そして養育費への影響について、2025年時点での最新情報をもとに解説いたします。

目次

そもそも共同親権とは?

共同親権とは、子どもの親である夫婦が離婚後も双方で親権を持ち続ける制度です。

従来の日本の制度では、離婚後は父母いずれか一方のみが親権者となる「単独親権」が原則でした。

しかし、この単独親権では、親権を持たない親は子どもに関する決定権(進学や医療など)を持つことができないため、子どもとの関係が疎遠になるケースも少なくありませんでした。 

これに対し共同親権では、父母の双方が引き続き子どもの親権者となり、育児や教育などに関して共同で決定に関与します。つまり、離婚していても「両親で子どもを育てる」という原則が法律上も維持されることになるのです。

「共同親権」制度の目的は?

2024年に成立した民法改正により、日本でも2026年以降、離婚後の共同親権の選択が可能になる法制度が導入されることとなりました。

この改正は、親子のつながりを尊重し、より子どもにとって望ましい育成環境を保障することを目的としています。

共同親権制度の導入によって、以下の内容が可能となります。

  • 離婚時に父母が合意すれば共同親権を選択できる
  • 合意が得られない場合は、家庭裁判所が離婚する夫婦が共同親権・単独親権とするかを判断
  • 親権の内容(監護・教育・財産管理等)は協議や合意書によって詳細に定めることが可能

共同親権になったら養育費はどうなる?

現在、共同親権に関心があり離婚を検討されていらっしゃる方が気になるのは、「共同親権になった場合、養育費はどうなるのか?」という点かと思います。

本項目ではまず養育費とは何か、共同親権導入後はどうなるのかについて解説いたします。

養育費とは

養育費とは、親が子供を育てるために負担すべき費用を、親権の有無にかかわらず分担する義務のことです。

これは子どもが安心して生活し、教育を受けるために必要な費用であり、法的には「子どもの権利」として保護されています。

共同親権でも「監護者」は通常どちらか一方

共同親権が導入されても、実際に子どもと一緒に生活し、日常的に世話をする「監護者」(いわゆる“育てている親”)は通常はどちらか一方に定めるケースが一般的です。

そのため、たとえ親権が両親にあっても、子どもを監護していない側(別居親)には養育費の支払い義務が発生するのが基本的な考えです。

養育費の金額・取り決めはどう変わる?

共同親権だからといって、養育費の金額が半額になるわけではありません

家庭裁判所の運用でも、基本的にはこれまでどおり「監護親 と 非監護親」という関係を前提とした養育費算定表が使われる見込みです。

ただし、共同親権によって非監護親の育児関与が増える(例:定期的な宿泊、学費の一部負担など)場合は、協議によって養育費の金額や負担の方法を柔軟に変更することも可能です。

共同親権が養育費にもたらす変化と注意点

現在2025年時点では、2026年までの共同親権の導入を受けて、以下のような変化が想定されています。

養育費に関する協議が複雑に

共同親権では、親の責任が法律上も共有されるため、「どちらがどの範囲を負担するか」について明確に取り決める必要があります。

例えば、学費・医療費・習い事費用など、細かい項目まで協議して決定し、文書化する必要がある可能性が高まると考えられます。

実際の生活実態に基づいた算定が重要

そもそも養育費は、子どもと生活を共にし、日々の世話をしている親の経済的負担を分担するためのものです。

共同親権が導入された後も、養育費の算定においては、どちらが実際に子どもの日常的な養育を担っているか、つまり「監護の実態」が重視されます。 そのため、親権があるというだけで、養育費の支払いを免れることはできません。

制度の変化に戸惑う前に、専門家へまずはご相談を

共同親権は、親子のつながりを維持し、子どもにとって最善の利益を実現するための新しい制度です。

しかし、これまでの制度と大きく異なる点も多く、共同親権制度の導入後は、

  • 単独親権/共同親権の選択
  • 養育費(月額・支払期間・特別費用の分担)

などの細かい取り決めについて、当事者同士の話し合いで決めるのが難しくなることが予想されます。

東京弁護士法人では、共同親権のお悩みも含め、離婚に関するご不安をお持ちの方へ向けて初回のご相談を完全無料で承っております。もしお悩みをお持ちでしたら是非一度、お気軽にお問合せいただければと思います。

目次