交通事故でむちうち・頚椎捻挫になった場合に確認すべき5つの注意点

交通事故でむちうち・頚椎捻挫になったら、どうしたらいいの?

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むちうち・頚椎捻挫とは

医師の診断と後遺障害

そもそも、むちうち・頚椎捻挫とは、交通事故などで首(頚部)に不自然な強い力がかかったことで起こる首の捻挫のことです。自動車の追突や急停車などの際に、首がムチのようにしなる動きをするため、一般的にむちうちと呼ばれています。正式な傷病名は、頚椎捻挫や外傷性頚部症候群などです。

むちうちの症状は様々で、首から背中、腰にかけての痛みのほか、頭痛、めまい、耳鳴り、倦怠感、吐き気、手のしびれなどが挙げられます。このような症状は、交通事故後すぐに現れなくても、数日経ってから現れることもあります。

賠償金としては治療期間に応じた入通院慰謝料がメイン

交通事故の賠償請求できる損害としては、治療費、休業損害(交通事故による怪我が原因で仕事を休んだために減った収入)、慰謝料などが挙げられます。このうち、賠償金としてメインとなるのは慰謝料です。

慰謝料には、①入通院慰謝料②後遺障害慰謝料③死亡慰謝料の3種類あり、むちうちの場合、入通院慰謝料を請求するケースが多いです。入通院慰謝料とは、交通事故による入通院での精神的苦痛に対して支払われる慰謝料のことです。一般的には、怪我の度合や入通院の期間などにより計算されます。

適正な賠償金を獲得するための治療上の5つの注意点

1.痛みが生じたらすぐに通院すること

むちうちと思われる症状が出た場合にまずすべきことは、病院の整形外科で診察を受けることです。交通事故に遭われた際、すぐに病院を受診した方がむちうちと交通事故との因果関係を証明しやすくなります。その結果、適正な賠償金を獲得できる可能性が高くなるため、できるだけ早く病院へ行くことをおすすめします。

2.後遺症が残ることに備えて早めにMRIを撮っておくこと

病院に受診される際には、レントゲン撮影に加えてMRI検査を受けておくことも重要です。レントゲン撮影では、骨折の有無を確認することはできますが、むちうちの原因である筋肉や腱、神経へのダメージは確認することができません。他方、MRI検査では、むちうちの原因である筋肉や腱、神経へのダメージなどの軟部組織の異常を確認することができます。そのため、早めにMRIを撮っておくことは、後々、後遺障害の認定を申請する際に、有力な証拠となる場合があります

しかし、むちうちで病院を受診した際、MRI検査をされないことも少なくありません。そのような場合は、こちらからお願いして、MRI検査をしてもらうようにしましょう。

3.できれば週2日程度で通院すること

通院の回数や頻度は、症状の重さを判断するうえで大きな要素となります。通院回数が少ない場合や通院頻度が低い場合、その分症状が軽いとみなされてしまい、加害者側の保険会社から早々に治療費の支払いを打ち切られてしまうことや治療期間に応じた入通院慰謝料が支払われない可能性が高くなります。痛みが続く場合は、仕事の都合をつけるなどして、できれば週2日程度の頻度で通院しておくことが大切です。

4.自己判断で整骨院・接骨院に通院しないこと

整骨院や接骨院は病院ではないため、医師による診断を受けることも、レントゲン、MRIなどによる検査を受けることもできません。そのため、むちうちになったという証拠を残すことができず、のちに加害者側に賠償金を請求したとしても、むちうちと交通事故との因果関係を争われてしまい、加害者側に賠償金の支払いを拒否されてしまうリスクがあります。整骨院や接骨院に行かれる場合は、病院の医師に相談の上で医師の指示の下、行かれた方がよいでしょう。

5.治療費打ち切りを告げられても主治医が必要と判断したなら治療を継続すること

むちうちの治療にかかる期間は、平均的に2~3か月と言われています。そのため、3か月ほど経った頃に加害者側の保険会社が治療費打ち切りの連絡をしてくることがあります。しかし、治療費打ち切りを告げられたとしても、すぐに治療をやめなければならないということはありません

治療の必要性を判断するのは

治療の必要性を判断するのは保険会社ではなく医師のため、医師が治療終了と判断するまでの期間における入通院慰謝料や治療費を加害者側に請求できる可能性があります

そのため、治療を継続するか否かについては、医師とよく相談の上、医師から今後も治療が必要と判断されれば、健康保険に切り替えるなどの措置を取り、医師が治療終了と判断するまで治療を継続していくことをおすすめします。

まずは一度ご相談ください

その他にも専門的な話も多く、ご不安な点は尽きないかと思います。

当事務所では、交通事故についてのご相談・サポートに力を入れておりますので、まずはお気軽にご相談いただければと思います。

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